94話 🐥 魅力的な投資先になるために
バングラデシュを知るためのから
2005年にアメリカの投資銀行、ゴールドマンサックスは、21世紀有数の経済大国に成長する高い 潜在性がある国 【ネクスト11】という論文を発表しました。
【ネクスト11】の 11ヶ国には、イラン、メキシコ、インドネシア、韓国などと共に、後発開発途上国、アジア最貧困と言われていたバングラデシュが含まれていました。
バングラデシュは、2004年からリーマンショックの年の前後を除き、現在まで、GDP 6%台を維持しています。
バングラデシュは安定した経済成長に加えて
人口が多く、平均年齢が24歳と若く、この働き盛りの人口ボーナスは、今後40年間は増え続けると予想されています。
このように豊富な労働力あり、生産拠点の 投資先としては、とても 魅力的にみえます。
ですが、海外からの直接投資は周辺の新興国に比べてかなり低いです。
バングラデシュは、海外の企業が、直接投資をするのに、周辺の新興国に比べて数々の阻害要因があります。
バングラデシュが海外からの直接投資を大きく増やすためには、バングラデシュ政府 みずから積極的に投資の阻害要因をつぶすさなければいけません。
投資の阻害要因として以下が挙げられます。
1.ホルタル(大きな暴動、スト)
ホルタルが、あると、工場や商店が閉鎖され、納期遅延や債務不履行による信用失墜により、大きな損失がおこります。また、危険なところだと、海外の人が近寄らなくなります。( ホルタルについては81話🐥参照)
2.インフラ整備
工場がしょっちゅう停電すると、機械などが動かなくなり、生産が遅れ、納期遅延などで、信用がなくなります。
慢性的な電力不足の解消は必要不可欠です。
また、交通の整備、港湾施設の近代化、産業インフラの整った工業団地の提供も必要です。
3.行政サービス
手続きの一元化、簡素化、迅速化、納税業務のルールの遵守、関税手続きの迅速化です。バングラデシュは、1つの手続きをするのに、手数料の収入のために?いくつもの、行政機関のよくわからない手続きがあって、時間もかなりかかるそうです。
4.金融取引、手続きのの簡素化、スムーズな決済、送金規制の緩和です。
5.投資奨励策、競争力のあるインセンティブの提供、進出業種によるインセンティブの差別化などです。
バングラデシュは豊富な労働力があり、潜在的に大きな市場です。
有望な投資先と、見られていますが、基礎インフラや産業インフラの未整備、行政サービスの劣悪さなどで投資を受け入れる機会を逃しています。
日本政府は、ODAを通じて基礎的インフラ整備や改善に協力をしています。
バングラデシュ政府も、インフラ財源を最優先で確保し、インフラ整備と並行に雇用を創出する計画を どんどん実行しています。
日本政府も、早く実現できるよう、支援を行なっています。
バングラデシュは 今、ものすごい勢いで進化してます。
これから、インフラ整備が整って、海外からの投資がどんどん行われるようなって、どんな国になっていくのか、楽しみです。