75話 🐥 新・新興国
バングラデシュは、アジアの最貧国と言われいます。
最近では、『本当に最貧国なの?』高度経済成長を始めた『新・新興国なのでは?』と言われるようになってきました。
『バングラデシュ国づくり奮闘記』
ダッカ市内は力車と人で溢れてます
最貧国から急速に経済成長をしていくバングラデシュを書いた本です。
著者が数年前に、世界銀行のバングラデシュ事務局で、仕事をしてたときの バングラデシュの様子が書かれてました。
数回に分けてこの本で気になったところを書いてみたいと思います。
バングラデシュが抱える大きな問題がインフラ整備です。
世界142ヶ国のうち129番目です。
インフラ整備の中で特に足を引っ張っているのが電力不足です。
バングラデシュで電力を得るためには、行政への手続きが 9つ、日数が 404日、手続きの都度お金がかかり、手続きが多すぎるために金額は国民所得の5000%と言われてます。
こんなに異常とも思える膨大な、コストがかかります。(手数料を取るためだけの手続きでしょうか?)
国の電力の需要と供給は、供給が需要を上回ることなど、ほとんどありません。電気は全く足りないのです。
特に夏場は、深刻で 計画停電が激増します。
生産工場への電力供給が、半日停止するのも頻繁です。
最近のバングラデシュは、縫製業を中心に安価で豊富で丁寧な労働力として日本を含めて海外から注目を集めています。
縫製業は高騰した中国から、価格の安いバングラデシュやベトナム、モロッコなどに移ってます。
私の着てる服もタグに『バングラ製』と書いてあるものをよくみます。
電力不足によるコストは、生産の足を引っ張っる大きな問題です。
上記の電力の問題は、大都市に関してになりますが、、、、。
バングラデシュの 人口の 8割が住む農村では、10年以上前は、お金持ち意外は電力がありませんでした。
都市部の電化率が78%である一方、農村は28%です。
農村のほとんどが、わずかなロウソクやランタンの灯りで夜を過ごしていました。
人間は電気がなくても生きていける?
その生活は日本人の私には、想像出来ないほど、不便だと思います。
バングラデシュは携帯電話が爆発的に普及してます。(回線が必要な固定電話はスルーをして皆さん携帯電話を持っています)
携帯電話を持っていても家に電気が来なければ、電気が来てる家で充電を頼まなければなりません。
また、夜に明るいライトがあれば、夜も内職ができます。子供たちも、暗くなっても勉強できます。
農村に電気が あれば 生活を激変させられます。
ですが、送電線が敷設されるのを待っていては永遠に満たされてないかも知れません。
そして、困難な事実を変えたのが
『小規模太陽光発電』です。😄☀️
最近は、日本でもソーラーパネルをよく見かけるますね。
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トタンの屋根に小さなソーラーパネルが付いてます。お天気が悪い時も、充電されていて、電気はつくのでしょうか?
農村のある茶屋を営む夫婦はこんなことを言ってます。
『明かりがついたお陰で、日暮れ後も遅くまで茶屋の営業を続けることができるようになって、収入が増えてました。子供たちは、夜、家で勉強ができるようになりました。息子と娘の成績は目に見えて良くなりました』と、、。
以前は人々の生活や仕事は夜明けとともに始まり夕暮れとともに終わっていましたが、太陽光発電によって、今は夕暮れとともに家々の灯りが灯り始め、人々の生活が豊かになりました。
バングラデシュの人々に太陽光発電を普及させるのには、様々な壁がありました。
農村の一般家庭の年収の2倍以上もする太陽光発電を どうやって普及させるか、農村の人に買いたいと思わせることはできるのか、お金はどうするかなど、、、。
グラミンシャクティというNGOが中心になって太陽発電の電気の便利さ、無料修理、低金利での分割払いができること、長期的には安上がりになること、ランタンで使用する灯油のコストや空気汚染による健康への悪影響、などを根気よく伝え、1つ家庭が太陽光発電を使うと、その良さが、口から口へと広まり、太陽光発電がどんどを利用されるようになりました。
また、人件費や修理のコストを下げようと、簡単な修理は村の人でできるように、特に教育を受けてない女性に技術の訓練をして、お給料も、学校の先生より多少低いぐらいのなかなか良いお給料で、社員を雇うようにしました。
その効果があり、太陽光発電による電気の需要がどんどん増え続けてます。
ですが太陽光発電は、更に貧しい人には手の届かない状態です。もっと、価格を抑えたり、貧しい人でも手が届くよう迅速に対応しなければいけません。
2021年には電力普及率100%を目指しているそうです。
2021年、もうそろそろです。
ちなみに、バングラデシュのグラミンシャクティ(NGO)が利用してる太陽光発電は日本の『京セラ製』のものです。
もちろん、安価な韓国製、中国製もあります。
日本製はたしかに高価ですが、バングラデシュは湿気が多く、モンスーンなどの強風や豪雨に耐えられて信用できるは、日本製だそうです。
バングラデシュは、北海道の大きさに日本人のほぼ全人口の方が生活してます。
平均年齢は24歳です。
需要も若い労働力も沢山あります。
都市部では、牛がいるたところに大きな道路やモノレールがどんどん出来て牛がいなくなり、ものすごい勢いで日に日に進化してるらしいです。
まだ、これからなのでしょうが
追いつき追い越される日がくるのでしょうか?
勢いのあるバングラデシュに行ってみたいのですが、、未だに行けません。😅